東京紙器株式会社は、このたび埼玉県から「障害者就労施設プレミアムパートナー企業」に認定されました!地域の障害者就労施設支援への取り組みが評価されたもので、11月18日の認定式へ出席しました。本年度は38の企業・団体が認定されており、当社もその一員として選ばれたことを誇りに思います。
<令和6年度埼玉県障害者就労施設プレミアムパートナー企業一覧>
https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/29799/r6premium.pdf
※PDFが開きます
今回のコラムでは、東京紙器の障害者支援に関する取り組みや協力関係にある就労施設のご紹介、障害者支援の課題と未来への提案についてお伝えします。
目次
「埼玉県障害者就労施設プレミアムパートナー企業認定等制度」とは
「埼玉県障害者就労施設プレミアムパートナー企業認定等制度」とは、障害者就労施設の工賃向上を推進するために創設された制度で、県内の障害者就労施設から物品調達や販売機会の提供に取り組んでいる企業のうち、一定の要件で、「プレミアムパートナー」「パートナー」「サポーター」の3種類の区分にて県が認定を行います。
取引実績だけなく障碍者就労施設からの推薦が必要で、当社は協力関係にある障害者就労施設である「特定非営利活動法人 志木市精神保健福祉をすすめる会」に推薦していただきました。
<障害者就労施設パートナー企業認定制度>
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0605/ouenkigyo/h26pr-annai.html
※埼玉県HP
東京紙器の障害者支援への取り組み
当社は以前より、障害者就労施設との取引や、雇用について積極的に取り組んできました。実際に雇用させていただいた方には、他の社員と同じように機械を使った作業等に取り組んでいただきました。また、就労施設へは安定的にお仕事を依頼させていただき、微力ながらも利用者の方々の生活環境の向上を支援しています。
障害者と一言でいっても様々なハンディキャップを持った方たちがいらっしゃいますが、当社では主に精神的な障害を持っている方とお仕事をすることが多いです。精神障害とは、主に統合失調症、うつ病などの気分障害、パニック障害、発達障害などの疾患を持っている方のことです。よくある誤解として、知的障害と精神障害を似たようなものと捉えることがありますが、ここは明確に区分が分かれています。
当社でこれまで雇用した方の中には、他の人が気づかないような小さなエラーを発見することができる優れた観察力を持った方もいました。障害者といえど実際の仕事で問題を起こすことはなく、むしろ当社作業の質向上にも大きく貢献していただきました。
志木市精神保健福祉をすすめる会
当社と協力関係にある「特定非営利活動法人 志木市精神保健福祉をすすめる会」は、志木市にある障害者就労施設です。主に精神障害者の方の就労支援や相談支援、精神保健福祉に対する理解を深めるための事業など、志木市を中心に活動をしているNPO法人です。
当社社員の知人が勤務されていたことや、近所にあることなどがきっかけで、10年ほど前から取引が始まりました。短い納期の案件や、少し複雑な作業でも、就労施設の利用者の皆さんが正確で迅速な作業を行い、いつも助けていただいています。
細かいところまで管理が行き届いており、親切丁寧にご対応いただけるなど、当社にとってなくてはならないパートナーです。障害のことでお悩みの方や、精神障害者の雇用、各種事業にご興味のある方は是非問い合わせをしてみてください。
志木市精神保健福祉をすすめる会 公式サイト
https://www.susumerukai.net
障害者支援の課題
国や県は、障害者の就労支援や福祉支援に積極的に取り組んでおり、今回認定を受けたパートナー企業認定制度をはじめ、障害者トライアル雇用制度、障害者雇用促進法などの法・制度整備が進められています。
しかし、障害者の平均年収は全日本人平均に比べると200万円近い差があるともいわれており、この差をいかに埋めていくかが喫緊の課題となっています。
これは、障害者が行える仕事が健常者に比べて限定されてしまう事や、同じ仕事をする場合にコストが変わらなければリスクを避けるために健常者を選んでしまうといった偏見に起因しています。
障害は特性
個人的な考えとして、障害は特性であり、身体的、精神的なハンディキャップをかかえながら、一方で健常者以上に優れた能力を持っていることにも着目し、それを活かせるようにすることが重要だと思います。
例えば、視覚障害のある方は聴覚や嗅覚が鋭敏で、ASD(自閉スペクトラム症)の方はルーチンワークに高い集中力を発揮するなどの特性があります。「健常」「障害」という枠にとらわれず、一人ひとりの能力を尊重し、それを活かす仕組みを作ることが重要でしょう。
障害と非障害はただの区分
足が速い人、遅い人、やせ型の人、太り気味の人がいるように、全ての人間の能力は、身体的、精神的にスペクトラムであって、それを便宜上ある閾値で健常、障害に区分しているに過ぎません。
レッテルに惑わされず、その方の特性や能力そのものを評価するようにすべきでしょう。苦手なところは助け、得意なところで助けてもらう。そのような互助精神こそが肝要と感じます。
障害者就労施設のこれから
少子高齢化による人手不足の時代こそ、障害者の方々に一層活躍してもらう時です。そのためには企業の側もその準備をしなければなりません。自社の各作業工程を分析し、細分化して、それぞれが得意な作業を応分負担できるようにすることが必要です。
障害者就労施設にとっても、この経済環境はチャンスでもありますが、認定式の懇談中には、営業活動に課題を感じている施設が多いというお話もありました。それを補うために、企業との連携や情報発信のサポートがあれば、持続可能な運営と工賃アップや実現可能になると思います。
当社も、こうした連携の一助となれるよう努めてまいります。決して自らを安売りせず、各施設や利用者の特徴と特性を活かした活動を展開いただければと願っています。
障害者支援や雇用に関すること、または東京紙器のお仕事についてご興味のある方は、ぜひお問い合わせフォームよりご連絡ください。私たちと一緒に、特性を活かした新しい可能性を広げてみませんか?