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【お釜の上さま】栞としてもクリップとしても!再利用できるブランドタグ製作事例

こんにちは、東京紙器のコガです!

今回は、WEBデザイナーの大野さまが立ち上げたアパレルブランド「MARJOB(マージョブ)」の商品用多機能タグを製作したお話をお届けします。WEBデザインのスペシャリストがアパレル業界に挑戦し、その過程で生まれた素敵なアイデアと製品についてご紹介します。

大野さまは、「感じる」情報で人の「こころ」を動かすことができるデザイン制作をモットーに活動しているデザイナーで、WEBデザインの企画から制作まで、なんでも相談に乗ってくださるそうです。とても楽しげなホームページですので、ぜひ以下のリンクからご覧ください。

お釜の上

https://okamanoue.com/

最初のご相談

「商品タグってどんなにオシャレでも、最終的にゴミになってしまう。それを捨てられず使ってもらえるようにするにはどうしたら良いだろう?」

大野様は、企画中のアパレルブランドの商品につけるブランドタグの製作を考える中で、このような問題意識を持ちました。試行錯誤の末、商品から外した後にも栞(しおり)やクリップとして何度でも使えるものを作ろうと決心しました。

そんなタグを作ってくれる会社を探していたところ、弊社の紙クリップ専門サイトCLI-LABにたどり着き、ご相談いただきました。

CLILABキャプチャ

難しい課題

大野さまのアイデアは、「そのままの状態なら本の栞として使えて、一部分をパキッとちぎるとクリップとして使える、細長いタグを作りたい!」というものでした。

弊社で紙クリップ用に通常使用しているファイバー紙は非常に強固な素材なので、ミシン目のような加工をしても簡単にはちぎれません。そこで、ちぎりやすくする工夫として、2点ご提案をさせていただきました。

①つなぎ目を小さくし、数を少なくする
②ファイバー紙ではなく板紙(厚い紙)で作る

ちぎりやすさを優先すると強度が落ちるため、タグとしての使用に支障が出る可能性があります。ご要望通りの製品を実現するには、ちぎりやすさと強度のバランスが大事でした。

課題解決へ

まずは完成イメージをつかんでいただくために、比較的ちぎりやすいチップボール (板紙)と、つなぎ目を極限まで小さくし少ない数にしたファイバー紙を使ってそれぞれ試作し、素材と仕上がり感をご確認いただきました。

その結果、長く使える強度的のある素材という観点から、ファイバー紙で製作する方向で進めることになりました。残る課題は、ちぎりやすく、かつ強度が保てるつなぎ目の検討です。

まず、つなぎ目の幅を加工上必要な最小幅である0.6mmにしました。ミシン目状に複数箇所つなぎ目を作り、形状や用紙厚を変えた複数パターンを試作し、大野さまに実際に試していただきました。

最終的に決まった形状と仕様がこちらです。

MAJOBブランドタグのファイバー紙部分

用紙:ファイバー紙 黒 0.8mm厚
サイズ:W30×H91.2mm

ミシン目部分を2~3回折り曲げることで切り離しやすくなり、曲げなければ十分な強度のあるタグが完成しました。

こだわりのデザイン

完成したブランドタグは、ファイバー紙製のタグと印刷された黄色い品質表示タグに紐を通して一体になっています。タグ同士を重ね合わせると、夜空に浮かぶ月の満ち欠けが再現され、美しく魅力的なデザインになっています。

MARJOBブランドタグ、背景と一体
MARJOBタグ

製作したタグの長さは91.2mmと、なんだか中途半端な寸法だな…?と思いきや、実は大野さまの誕生日9/12に合わせた寸法とのことです。細部にまで遊び心があり、デザインを楽しんでいることが伝わってきますね。

アパレルブランド「MARJOB(マージョブ)」

「MARJOB(マージョブ)」は「毎日グッジョブ!」「まぁ、大丈夫さ!」といった言葉を変化させた造語だそうです。月の満ち欠けのロゴには、大切なものや本質は変わらないけど、見方や見せ方でいろんな形に変わるという意味が込められています。

毎日好きな服を着ていたいけど、汚したくない。でも大切にしすぎて結局タンスの肥やしに…。

そんなご自身の経験から、首元の汚れを気にせず毎日好きな服を楽しめるオリジナルのネックシャツを企画、製造されました。この商品コンセプトが、MAKUAKEでのクラウドファンディングを通じてたくさんの人たちから共感を得られ、即日目標金額を達成しました。

MARJOBの首に纏うシャツ(ネックシャツ)

MARJOBのネックシャツ

ネックシャツの特徴は、重ね方で様々な着こなしを楽しむことができるのはもちろん、お気に入りの服の首元を汚さない、首元のUV対策、汗の吸収ができるなど、実用性のある機能をたくさん兼ね備えています。

素材や縫製にもこだわっており、オーガニックコットン60%と再生繊維(リヨセル)40%からなる生地で作られています。また、内側にタグがなく、縫い目もチクチクしないように作られており、細やかな部分にまで大野さまの気遣いが感じられるのも嬉しいポイントです。

MARJOBの首に纏うシャツ(ネックシャツ)の付け方

大野さまのIdeaを形に

…ここで思い出してほしいのが、大野さまは「WEBデザイナー」だということです。

普段扱っているものとは全く異なるジャンルであるアパレルに挑戦し、素晴らしい商品を完成させていること。品質やデザインに一切の妥協をせず、ブランドタグに至る細部までこだわり抜いていること。実現するのは、決して簡単なことではなかったと思います。

タグの製作においても、何度も、何種もデータを作成いただき、試行錯誤の末に完成しました。大野様のアイデアを形にするお手伝いができたことを、心より嬉しく思います。

MARJOBブランドタグ

さいごに

MARJOBのネックシャツは今後一般販売が予定されており、現在WEBページも準備中です。気になった方はぜひMAKUAKEのプロジェクトページなどをご覧ください。

MARJOB MAKUAKE プロジェクトページ

https://www.makuake.com/project/marjob/

公式HP(準備中)

https://www.marjob.jp/

インスタグラム

https://www.instagram.com/marjob.jp/

この度はご依頼いただきありがとうございました!
またのご依頼をお待ちしております。

紙クリップやその他ファイバー紙の加工に関することでご相談がありましたら、お気軽にCLI-LABからご連絡ください。

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