木製の「温泉手形」をレーザー加工で作ってみた
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木材をレーザーカットする
東京紙器は名前からもわかるように、主に紙の加工を手掛けていますが、実は弊社にあるレーザーカット加工機で木材の加工もできます。過去お客様からのご依頼で、木材に絵柄を印字した木製ウェディングボードを製作したことなどもあります。筆者は旅行好きで温泉へ行くこともありますが、以前熊本の黒川温泉へ行ったときにかわいらしい「温泉手形」を手に入れました。手形のかわいらしさと、それを通じてさまざまな温泉巡りができる楽しさに感動しました。そこで、今回は、弊社の木材加工技術をご紹介するために「東京紙器温泉」の手形を作成することにしました。
使用するレーザー加工機械
まずは、技術的な観点から、使用した機械についてご紹介します。木材のように厚みのある素材をレーザー加工する場合は、フラットベット式のレーザー加工機を使用します。フラットベット式は平らな作業台を持つタイプの機械で、レーザー照射器が真下に向き、縦横にスライドすることで、常に素材を垂直に均等に加工できます。そのため、作業台の高さ調整とレーザーの照射時間の調整により、数ミリの厚さの素材でも精密に加工が可能です。アクリルを加工するときも同じ機械を使用し、アクリルと木材のどちらも3mm程度の厚みであれば難なく加工できます。ただし、アクリルの加工では熱変形や断面の融解に注意が必要なため、設定や難易度は木材と異なります。
木材の種類
弊社ではあまり木材を使うことがないのですが、たまたま3mm厚のベニヤ板の端材があり使用しました。表面や断面の状態から、恐らくシナベニヤかシナランバーでしょう。これらの素材はAmazonなどのウェブサイトを通じて簡単に入手できます。また、木目が少なく表面が滑らかなので加工適正が高く、木材のレーザー加工ではよく使用します。合板時に使用する接着剤の影響か、加工後に多少臭いが発生しますが、時間の経過で薄れます。
レーザー加工の醍醐味「彫刻」
どんなものを作るか考える上で、シンプルで分かりやすいデザインでレーザー彫刻の効果を最大限に引き出したいと考えました。そこで、一般的な手形の形に「東京紙器温泉」や「温泉手形」の文字などを彫り込むデザインにし、1点紐を通せるような丸穴を空けることにしました。外周と丸穴部分はレーザーで切り、文字は「彫刻」機能を使って再現します。イラストや画像などのデータを素材表面に削り出して表現するので、印刷を使わずに細かな文字や絵柄の再現が可能です。
レーザーは素材を焼き切るため、木材の場合加工断面や彫刻した部分は焦げて黒くなります。通常は、その影響を抑えるために下処理をしてから加工するのですが、あえて煙の痕などを残すことで昔の焼印のような味のあるレトロな印象を与えることもできます。今回製作した温泉手形は、下処理をあえて行いませんでした。そのため、彫刻の周囲に煙による微細な着色が見られます。
お気軽にご相談を!
今回は温泉手形を製作しましたが、同じ技術を使うことで、例えば好きな絵柄や文字を彫刻した木製のオリジナル栞(しおり)をつくることもできます。他にも既製品の木製コースターへ彫刻をすることで、ノベルティ用の特別な「名入れ」製品を作ることもできます。弊社では、お客様のニーズに合わせた印刷や加工のディレクションを行いますので、お手軽にオリジナル製品の製作をご相談ください。
最近では御湯印のような、温泉へ訪れた際にいただける御朱印の温泉場版のようなものもあるそうです。旅行の一番の良さは「思い出」だと思います。訪れた場所や日付が記録される御朱印にはその思い出を想起させる力があり、ふと見返した時に様々な思い出が蘇り懐かしくなり、そしてまた訪れたくなるものです。弊社では様々な記憶に残るような素敵な御朱印製作に携わってきている経験がありますので、御湯印や御湯朱印の製作についてもお気軽にご相談ください。
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ハッシュタグは #東京紙器 #レーザーカット #木材加工
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