レーザーカット加工すると紙は焦げませんか?という質問をよく受けます。
レーザーの調整次第でかなり焦げは防げます。レーザーはいわゆる電磁波です。それ自体が熱を持っているのではなく、レーザーが照射されたものが発熱するのです。ですからろうそくの火やライターの火であぶった状態とは少し違います。もちろんレーザーで紙を切った場合調整が悪ければ紙は発火して燃えてしまったり、焦げてしまいます。
ところが厄介なのは、切った時はきれいなのにしばらくすると茶色く変色することがあるのです。紙によってそれが強くあらわれたり、ほとんどでなかったりと差があります。
この原因の一つに、サイズ剤と呼ばれる添加物質が考えられます。サイズ剤とは紙に印刷・筆記用紙のインキの滲みを防ぐために、製紙の際、紙料に加えたり紙面に塗布したりするために添加する薬品剤をいいます。主としてロジン(松脂)・カゼイン・ゼラチン・澱粉・合成樹脂などが用いられます。この物質がレーザーで高熱になり、飛散しそれが紙の表面に付着します。
たばこの煙も壁や紙にヤニが付着し、茶色くなりますね。ちょうど同じようなことが起こっているようです。学術的な裏付けはありませんが、できるだけサイズ剤を使用していない紙を使用することをお勧めします。弊社では用紙によってサイズ剤の含有量の多少まではわかりませんので、用紙メーカーや販売店に問い合わせていただくのがいいと思います。
経験上多少のアドバイスはさせていただいておりますので、ご相談ください。
東京紙器株式会社